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2004年09月06日
奈良県獣医師会傷病野生鳥獣救護制度について(3)
2.過去の傷病野生鳥獣保護のデータについて
●傷病鳥獣が保護される背景
実際の事例から考えられる、動物が怪我や病気で保護される背景を示しました。まだまだ、他にも原因はあると思いますが、やはり人間が大きく関わっていることが判ります。
野生動物が人間と共存できる環境をつくっていくために、もっとこれらの動物について調べ、私たちの生活に工夫や改善を加えていく事が大切と思われます。
- 原因1: 野生動物生息域と人間生活域の混在
タヌキなどにみられます。これは、宅地の開発により住みかを奪われたため、行き場を失った動物が、事故、衰弱等で保護されると思われていました。しかし近年、生ごみの不始末などにより人の残飯などを餌にすることを覚えたことや、避妊手術の普及などで天敵の野犬がほとんどいなくなったことなどが原因で住宅地そのものを生息域とする動物が増えていることも問題となっています。
- 原因2 発見者の誤った判断による幼鳥の不必要な保護
巣立ちした直後のヒナは、うまく飛ぶことができずに、枝から枝へとびうつる時などに地面に降りたりしてしまいます。この時、近くに姿が見えなくても、必ず親鳥はヒナの世話をします。このヒナが、バタバタ、ヨロヨロしているのを見て、保護してしまったり、家で飼おうと連れて帰ってしまい、だんだんと弱ってしまうケースが多くあります。
私たちが、野生動物や野鳥を自然に自立できるよう教育しながら育てることは、非常に難しいことです。また、野生動物や野鳥を許可なしに飼う事は法律で禁止されています。もし、こういうヒナを発見したときは、親鳥が警戒しないように、なるだけ近づかないようにしましょう。交通事故や、猫におそわれる危険のある場合には、近くの安全な枝先などにとまらせてあげましょう。

6月・7月をピークに保護件数が多くなっていますが、この時期の保護の多くが巣立ち直後のヒナの誤認保護です。
- 原因3: 餌の不足による衰弱
様々な原因で餌が十分にとれないことによって起こります。巣立ち直後の幼鳥や幼獣がうまく餌をとることができない場合や、餌場の水田の水がなくなる時期にサギなどの水鳥が餌不足におちいる場合などがあります。
- 原因4: 人工物によるトラブル
鳥類によく見られますが、釣り針や釣り糸、園芸用ネットなどの翼や脚へのからみつき、塗料や油の付着が原因で、怪我をしたり、衰弱してしまったり、また胃の中に金属製の部品などが見つかったりする事もあります。
- 原因5: 突発的な気象変化
オオミズナギドリのような海洋性の海鳥が海のない奈良県で保護されることがあります。これは、台風などの激しい気象状態で内陸まで飛ばされてきたと思われます。また、突風によるサギなどの架線事故、大雨によるカモの巣の流出などがあります。
投稿者 naravma : 2004年09月06日 16:58
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